UNIPro2Xの提供終了と乗り換え先の選び方|データ移行で確認すること
長野県小諸市の株式会社エールシステムが提供していた自動車整備総合管理システム「UNIPro2X」は、2025年4月30日に提供とサポートを終え、2026年4月30日で利用もできなくなりました。2026年4月から「UNIPro」の検索が増えたのは、利用期限を前に移行先を探す工場が多かったためと考えられます。この記事では、エールシステムの公式告知と、日本カーネットが2024年に出した業務提携の告知をもとに、終了までの経緯を整理します。そのうえで、乗り換え先の整備システムを選ぶときの確認項目と、データ移行について相談する前に工場側でそろえておく情報をまとめました。
この記事で確認した一次情報(2026年10月確認):エールシステム「【重要】『UNIPro2』サービス提供終了のお知らせ」、同「『UNIPro2X・Progress21X』2025年5月以降の弊社対応について」、日本カーネット「株式会社エールシステム社との業務提携締結」。UNIPro2Xの製品ページは2026年10月5日時点で公開が終わっています。告知の中では製品名が「UNIPro2」と書かれている箇所があり、この記事では製品名を「UNIPro2X」に統一しています。
UNIPro2Xの提供終了の日程(2025年4月30日と2026年4月30日)
UNIPro2Xの終了には2つの日付があります。1つめは2025年4月30日で、この日に提供とサポートが終わりました。エールシステムは当初の告知(2024年3月付け)で、この時点ではシステムの利用はまだ可能だと説明しています。2つめは2026年4月30日で、システムを利用できるのはこの日までとされました。2026年3月30日には告知に追記があり、「2026年4月30日をもちまして『UNIPro2』サービス提供完全終了」となること、製品に関する問い合わせは原則受け付けないと、エールシステムが改めて案内しています。利用者には郵送で通知したとも書かれています。サポート終了の翌日、2025年5月1日のお知らせでは、起動しない、操作がわからないといった製品の動作に関する問い合わせと、リモートによる支援に対応できないことが明記されました。つまり2025年5月から2026年4月までの1年間は、サポートなしで使い続ける猶予期間だったことになります。
| 日付 | 出来事 | 出典 |
|---|---|---|
| 2024年1月1日 | 日本カーネットとエールシステムが、自動車業向けソフトウェア販売で業務提携を結ぶ | 日本カーネットの告知(2024年2月27日公開) |
| 2024年3月 | UNIPro2Xの提供終了を告知。後継として≪DREAMPOWER≫製品を主軸に展開すると案内 | エールシステムの告知 |
| 2025年4月30日 | 提供とサポートを終了。この時点では利用はまだ可能 | エールシステムの告知 |
| 2025年5月1日 | 動作に関する問い合わせとリモート支援は対応不可。専用用紙はWebサイトでの販売のみ、在庫限り | エールシステムのお知らせ |
| 2026年3月30日 | 2026年4月30日で提供完全終了、問い合わせは原則受け付けないと追記 | エールシステムの告知(追記) |
| 2026年4月30日 | システムの利用期限 | エールシステムの告知 |
同じ2025年5月1日のお知らせには、同社の「Progress21X」も並んで記載されています。Progress21Xを併用していた事業所は、両方の扱いを同時に確かめておくと手戻りがありません。
UNIPro2Xが提供終了になった理由と後継の案内
エールシステムは終了の理由を、「開発環境の老朽化および自動車整備業界情勢変化などに対し、単独企業での維持・継続が困難であると判断するに至り」と説明しています。告知は個別の制度名を挙げていません。同じ時期の整備業界では、2023年1月の電子車検証、2023年10月のインボイス制度、2024年10月のOBD検査と、システム側の改修が要る制度変更が続いていました。後継については、同じ告知に「今後は、自動車事業向けソフトを日本カーネット株式会社との業務提携によりシステム統合し、日本カーネット株式会社≪DREAMPOWER≫製品を主軸に展開して参ります」とあり、利用者に向けては≪DREAMPOWER≫製品への切り替えを「この機会にご一考いただきますよう」と呼びかけています。告知文には日本カーネットのサイトへのリンクも置かれています。
告知の表現をそのまま読む
エールシステムの告知は「切り替えをご一考いただきたい」という案内で、利用者の契約が自動で別の製品へ移るとは書かれていません。乗り換え先を決めるのは工場自身で、DREAM POWERも他社製品も同じ条件で比べられます。
日本カーネットとエールシステムの業務提携(2024年1月1日)
日本カーネットは2024年2月27日に「株式会社エールシステム社との業務提携締結」を公開し、エールシステム(長野県小諸市)と自動車業向けソフトウェア販売において2024年1月1日に業務提携を結んだと発表しました。背景として、整備工場の入庫率の減少と、リピーターや新規顧客を獲得したいという工場の要望を挙げています。両社は以前から協業関係にあり、ホームページサービスなどでエールシステムの協力を受けていたとも書かれています。告知に載っているエールシステムの会社概要は、代表取締役 西入寿和、設立1993年9月、資本金22,000,000円です。日本カーネットのこの告知には、UNIPro2Xという製品名や、利用者の引き継ぎ、データ移行の方法は書かれていません。提携の事実と、エールシステムが後継として日本カーネットの製品を案内していることは、2社の告知を突き合わせて確かめられます。
日本カーネットは整備システム・車両販売システムを40製品まとめた比較表を作っており、整備システム比較.comの比較表と製品一覧で公開しています。UNIPro2Xもこの比較表に「提供終了」と付けて残してあります。
ほかの製品と同じ項目で見比べるときは、40製品の整備システム比較表と全製品一覧をご覧ください。
UNIPro2Xから乗り換えるときのデータ移行の確認事項
UNIPro2Xのデータを新しい整備システムへ移せるかどうかは、2026年10月時点で公式に示された情報がありません。エールシステムの終了告知にも、日本カーネットの提携告知にも、エクスポートの方法、移行の可否、費用についての記載はありませんでした。そのため移行は、手元のデータの状態を確かめ、移行先の会社や専門家に見てもらってから判断することになります。相談の前に工場側でできるのは、何をどれだけ移したいかを決めておくことです。顧客と車両の台帳、車検と点検の満期、過去の整備伝票、売掛金の残り、この4種類が多くの工場で引き継ぎたい情報になります。件数とおおよその年数、どのパソコンに入っているか、バックアップがあるかを書き出しておくと、相談がその場で具体的になります。移行の一般的な段取りは整備システムの乗り換えとデータ移行にまとめています。
1. 使っていたパソコンを止めずに保管する
UNIPro2Xが入っていたパソコンは、初期化や廃棄をせずに保管します。データの取り出しを検討するときに、元の環境が残っているかどうかで選べる方法が変わります。
2. 引き継ぎたい情報の一覧を作る
顧客、車両、車検満期、整備伝票、売掛金など、必要な情報と件数、年数を書き出します。紙で保管している記録簿があれば、その範囲も添えます。
3. 当面の業務を回す手段を決める
新システムが動くまでの間、見積や請求、車検案内をどう回すかを決めます。案内の漏れが起きやすいのは満期の近い車両です。
4. 移行先の会社と専門家に相談する
移行できるか、どの範囲までか、費用と期間はどれくらいかを、手元の状態を見せたうえで確かめます。回答は書面やメールで残します。
5. 稼働後に件数を照合する
移行した場合は、顧客数や車両数、満期の一覧を旧データの控えと突き合わせ、抜けや重複がないかを確かめます。
この記事は、UNIPro2Xのデータが移行できる、またはできないと断定するものではありません。移行の可否、方法、費用は、データの状態と移行先によって変わります。
UNIPro2Xの乗り換え先を選ぶ8つの確認項目
乗り換え先の整備システムは、日本カーネットの比較表が「重要確認項目」としている8つの観点で比べると、製品ごとの差を同じ物差しで見られます。8つとは、他社へ切り替えるときのデータのCSV出力(顧客・車両・伝票)、契約期間中のアップデート更新、インボイス制度への対応、IT導入補助金(2026年度はデジタル化・AI導入補助金)の対象かどうか、OSS(電子保適・ワンストップサービス)への対応、電子車検証への対応、購入前後の現地訪問、ホームページでのソフト情報の掲載と更新頻度です。UNIPro2Xから移る工場にとって特に意味があるのは、1番目のCSV出力です。今回データ移行で悩んだ経験を次に繰り返さないために、解約や入れ替えのときに顧客、車両、伝票を取り出せるか、有料か無料かを契約前に確かめておきます。訪問対応も、インストール型から移る工場や、パソコン操作に不慣れな担当者がいる工場では、導入初期の負担を左右します。
| 確認項目 | 乗り換え前に聞くこと |
|---|---|
| 1. CSV出力(顧客・車両・伝票) | 次に入れ替えるとき、どのデータを、有料か無料で出力できるか |
| 2. 契約期間中のアップデート | 法改正や制度変更への更新が契約に含まれるか、別料金か |
| 3. インボイス制度 | 適格請求書の様式で請求書と領収書を出せるか |
| 4. IT導入補助金 | 2026年度の対象ITツールとして登録されているか、どの枠か |
| 5. OSS(電子保適・ワンストップサービス) | 指定工場なら継続検査OSSと電子保適に対応しているか |
| 6. 電子車検証 | 車検証閲覧アプリやICの情報を取り込めるか |
| 7. 現地訪問 | 導入時と導入後に訪問してもらえるか、費用はかかるか |
| 8. ホームページの情報更新 | 製品情報や法改正への対応状況が、最近の日付で更新されているか |
電子車検証とOSSの見分け方は電子車検証・OSSに対応した整備システムの見分け方で、料金の相場は整備ソフトの料金・費用相場で扱っています。
DREAM POWERという選択肢
DREAM POWERは、日本カーネットが提供する整備システムで、エールシステムが告知の中で「≪DREAMPOWER≫製品」として案内している製品です。日本カーネットの比較表では、提供形態はインストール型、データの設置場所は「クラウド / ローカル」、契約形態はパックと月払、最低契約期間は5・6年または1年、導入規模は小規模~大規模と整理しています。8つの重要確認項目は、CSV出力が無料で可能、契約期間中のアップデートが無料、インボイス、IT導入補助金、OSS、電子車検証、現地訪問、ホームページの情報掲載がいずれも「○」で、サポート体制は電話とリモートが無料です。日整連点数、部品価格、新車価格(装備価格)のデータも搭載しています。UNIPro2Xと同じくパソコンに入れて使う形です。月払での導入についてはDREAM POWERの月払プランの案内をご覧ください。
もちろん乗り換え先はこの製品に限りません。ブラウザで使える製品、車販の機能が厚い製品、鈑金見積と連動する製品など、工場の業務によって合う製品は変わります。40製品の一覧は製品一覧から確認できます。
全40製品の整備システム比較表を無料でダウンロード
UNIPro2Xをお使いだった工場の、引き継ぎたいデータと今の業務の回し方をお聞きし、乗り換え先の候補とデータ移行の進め方を一緒に整理します。比較表で候補を絞ってからのご相談でも構いません。
UNIPro2Xの提供終了と乗り換えに関するよくある質問
- UNIPro2Xはいつまで使えましたか?
- エールシステムの告知では、提供とサポートの終了が2025年4月30日、システムの利用期限が2026年4月30日です。2026年3月30日の追記で「2026年4月30日をもちまして『UNIPro2』サービス提供完全終了」と改めて案内され、製品に関する問い合わせも原則受け付けないとされています。2026年10月時点では、公式に利用できる期間は過ぎています。
- UNIPro2Xのデータは、新しい整備システムへ移せますか?
- エールシステムと日本カーネットの公開告知には、データの移行やエクスポートの方法、費用についての記載がありません。移せるかどうかは、手元のデータの状態と移行先のシステムによって変わるため、この記事では断定しません。顧客、車両、整備伝票、車検満期の情報がどこにどれだけ残っているかを整理したうえで、移行先の会社や専門家に相談してください。
- エールシステムは後継としてどの製品を案内していますか?
- 提供終了の告知で、自動車事業向けソフトは日本カーネット株式会社との業務提携によりシステム統合し、日本カーネットの≪DREAMPOWER≫製品を主軸に展開すると書かれています。あわせて≪DREAMPOWER≫製品への切り替えを検討するよう利用者に呼びかけています。乗り換え先をこの製品に限る記載はないため、他社製品と比べてから決めることもできます。
- UNIPro2Xの専用用紙は、まだ購入できますか?
- 2025年5月1日のエールシステムのお知らせでは、専用用紙は同社のWebサイトでの販売のみとし、在庫がなくなり次第終了と案内されています。在庫の有無は同社のサイトで確かめてください。乗り換え先のシステムで帳票の様式が変わる場合は、手元に残った用紙の使い道も合わせて決めておくと無駄が出ません。
- 乗り換え先を選ぶときに、最初に何を比べればよいですか?
- 日本カーネットの比較表が挙げる8つの重要確認項目(CSV出力、契約期間中のアップデート、インボイス、IT導入補助金、OSS、電子車検証、訪問対応、ホームページの情報更新)から比べると、候補を短時間で絞れます。UNIPro2Xから移る場合は、CSV出力と訪問対応の2つを先に確かめると、次の入れ替えのときや導入初期に困りにくくなります。
- 整備システムと車両販売システムは、まとめて選んだほうがよいですか?
- 車検・点検の入庫と中古車・新車の販売を両方行う工場では、自動車整備システム(自動車整備ソフト)と車両販売システム(車販ソフト)が同じ顧客データを使えるかを確かめると二重入力が減ります。整備システム 比較や整備ソフト おすすめの情報を見るときは、整備ソフト 安いかどうかだけでなく、整備システム リースなし(月払)で始められるかも確認してください。
参考にした一次情報
この記事は次の一次情報をもとに作成しています(2026年10月5日確認)。UNIPro2Xの製品ページは公開が終わっているため、製品の仕様は日本カーネットの比較表の記載によります。
- エールシステム 【重要】「UNIPro2」サービス提供終了のお知らせ(当初告知2024年3月、追記2026年3月30日):https://www.ailesys.co.jp/archives/10477
- エールシステム 「UNIPro2X・Progress21X」2025年5月以降の弊社対応について(2025年5月1日):https://www.ailesys.co.jp/archives/16489
- エールシステム アプリ更新履歴(UNIPro2):https://www.ailesys.co.jp/archives/category/change-log/unipro2x
- エールシステム 公式サイト:https://www.ailesys.co.jp/
- 日本カーネット 株式会社エールシステム社との業務提携締結(2024年2月27日公開):https://www.j-carnet.co.jp/27910
全40製品の整備システム比較表(無料)
提供形態・契約形態・最低契約期間・データ移行など、整備ソフト選びで確認すべき項目を1つの表にまとめました。自社に合うかは専門家に無料で相談できます。
比較表をダウンロード(無料)専門家に無料で相談する








