自動車整備ソフトは無料で使える?無料版・体験版・フリーソフトの違いと注意点
自動車整備ソフトは、無料で使えるものがあります。ただし「無料」と書かれていても、ずっと0円で使える無料版、決まった日数だけ試せる体験版、ネットで配布されているフリーソフトや帳票テンプレートでは、使える期間もサポートも、データを守る仕組みも違います。この記事では、公式サイトに無料の範囲が書かれている自動車整備ソフトの例を挙げ、無料で足りる工場と足りない工場の分かれ目、サポートや電子車検証、インボイス、データの持ち出しで気をつける点を整理します。
この記事で確認した一次情報:CarRide、ファイブ(Car Store System Cloud)、イオンソフトウェア(ABACUS カーショップ PRO)、ティーケーシステム(見積君)、ビ・ブライト(スマートカーディーラー)の各公式サイト、国税庁(インボイス制度)、国土交通省(電子車検証特設サイト)。確認日は2026年10月です。
無料で使える自動車整備ソフトの3つの種類
無料の自動車整備ソフトは、無料版、体験版、フリーソフトの3種類に分けて考えると判断を誤りにくくなります。無料版は、有料の製品を出している会社が期間を区切らずに提供する入口のプランで、機能や端末に制限があります。体験版は、有料の製品を7日間や30日間などの期限つきで試すもので、期限が過ぎると購入か契約が必要です。フリーソフトや帳票テンプレートは、見積書や請求書の作成に絞って配布されているもので、更新やサポートの約束がないことが多くなります。同じ「無料」でも、提供している会社が有料版を売り続けているかどうかで、法改正への対応やサポートの見込みが変わります。検索で最初に見つかるのはフリーソフトやテンプレートであることが多いので、どの種類なのかを最初に確かめてください。
| 種類 | 使える期間 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| 無料版(有料製品の入口のプラン) | 期限なし | 使えない機能と、有料版に移るときの料金 |
| 体験版(期間限定の試用) | 7日間、30日間など | 期限後の価格と、入力したデータを引き継げるか |
| フリーソフト、帳票テンプレート | 配布が続く限り | 更新が止まる可能性、サポートの有無、バックアップ |
公式に無料の範囲が書かれている自動車整備ソフトの例
2026年10月に公式サイトで確かめた範囲では、無料版を常設しているのはCarRideで、基本料金0円、初期費用ゼロ、クレジットカードの登録なしで始められると書かれています。無料版で使えるのは基本機能(一部を除く)で、対応端末はパソコンとタブレットです。有料版は年契約が月6,000円、月契約が月7,000円(税別)で、スマートフォンにも対応します。体験版では、Car Store System Cloudが全機能を30日間、ABACUS カーショップ PROが30日間(申込不要)、スマートカーディーラーが初めて起動した日から7日間の試用を案内しています。ティーケーシステムの見積君と整備君には、ダウンロード版の無料の試用版があります。ここに挙げたのは公式に無料の範囲が書かれている例で、ほかの製品にもデモや試用の機会がある場合があるので、気になる製品はメーカーに聞いてみてください。
| 製品(会社) | 無料の形 | 無料の範囲と、その後の料金(公式の記載) |
|---|---|---|
| CarRide(CarRide) | 無料版 | 基本料金0円で、基本機能(一部を除く)をパソコンとタブレットで使えます。有料版は月6,000円(年契約)か月7,000円(月契約、税別)です。 |
| Car Store System Cloud(ファイブ) | 体験版 | 全機能を30日間試せます。続けて使う場合は1店舗あたり月額4,980円(税込5,478円)です。 |
| ABACUS カーショップ PRO(イオンソフトウェア) | 体験版 | 30日間無料で、申し込みは要りません。製品は24,800円(税込27,280円)の買い切りです。 |
| 見積君、整備君(ティーケーシステム) | 試用版 | ダウンロード版の試用版が無料です。正規版はそれぞれ38,500円(税込)です。 |
| スマートカーディーラー(ビ・ブライト) | 体験版 | 初めて起動した日から7日間試せます。続けて使うにはライセンス登録キーの購入が必要です。 |
無料の自動車整備ソフトで足りる工場と足りない工場
無料の自動車整備ソフトで足りるかどうかは、伝票の枚数より、車検の案内で売上をつくるか、何人で使うか、何を扱うかで決まります。開業したばかりで見積書と請求書が月に数十枚、1人で入力している工場なら、無料版や安価な買い切りソフトで日々の伝票は回ることがあります。一方で、車検の満了日から案内先を抜き出してはがきやSMSを出す、フロントと工場で同時に入力する、車両販売や鈑金も扱う、指定工場として継続検査を電子申請する、といった業務が入ると、無料の範囲では足りなくなりやすくなります。たとえばCarRideは、同時操作を月5,000円、標準作業点数を月3,000円、純正部品価格を月4,000円(いずれも税別)のオプションとしており、使う機能によって費用が変わります。無料で始めた後にどの機能を足すかを、最初に書き出しておくと判断しやすくなります。
| 工場の状況 | 無料の範囲で回るか | 確かめること |
|---|---|---|
| 開業直後で伝票が月に数十枚、1人で入力 | 回ることが多い | CSVで書き出せるか、バックアップの方法 |
| 車検の案内で再入庫を増やしたい | 足りないことが多い | 満了日の抽出と案内状の印刷ができるか |
| 2人以上で同時に入力したい | 足りないことが多い | 同時に操作できる台数と追加料金 |
| 車両販売や鈑金も扱う | 足りないことが多い | 注文書や見積の機能があるか、別製品か |
| 指定工場で継続検査を電子申請する | 足りないことが多い | OSSとの連携、記録簿の様式への対応 |
無料ソフトで気をつけること(サポート・電子車検証・インボイス・データ)
無料の整備ソフトで気をつけたいのは、困ったときの相談先、制度の変更への対応、データの持ち出しの3つです。自動車の業務は制度の変更が続いていて、2023年1月には電子車検証の交付が始まり、2023年10月1日にはインボイス制度が始まりました。電子車検証はICタグに情報が入っているため、整備ソフトに取り込むには車検証閲覧アプリのデータを読み込めるかが問題になります。インボイス制度では、請求書に登録番号や税率ごとの消費税額を載せる必要があります。配布されているフリーソフトは、こうした変更に合わせて更新される保証がありません。データの面では、パソコン1台の中にしかデータがない状態だと、故障や盗難で顧客台帳と整備の履歴をまとめて失います。提供が終わる場合もあり、エールシステムのUNIPro2は2026年4月30日で利用が終わりました。有料、無料を問わず、データを外に書き出せるかを最初に確かめておくと安心です。
- サポート:電話や画面共有で相談できるか、相談は無料か。CarRideの無料版は電話、画面共有、チャット、操作マニュアルでのサポートを掲げています。
- 電子車検証:車検証閲覧アプリのデータやQRコードから車両情報を取り込めるか。対応の見分け方は電子車検証・OSSに対応した整備システムの見分け方で説明しています。
- インボイス:請求書と領収書に登録番号と税率ごとの消費税額を印字できるか。
- データ:顧客、車両、伝票をCSVなどで書き出せるか。書き出したデータを自社で保管しているか。
- バックアップ:データがパソコンの中だけにある場合、外付けの記録装置やクラウドに毎日控えを取っているか。
無料版から有料の自動車整備ソフトに移るときの確認点
無料版や体験版で操作に慣れたら、有料の自動車整備ソフトに移る前に、データの引き継ぎと移った後の総額の2点を確かめます。同じ会社の有料版に移る場合、CarRideのように無料版に登録した後でログインして有料版を申し込む形なら、入力したデータをそのまま使えるかを公式の説明で確認します。別の会社の製品に移る場合は、旧ソフトからCSVで書き出せるか、新しいソフトがそれを取り込めるか、取り込みが有料かを聞きます。CarRideは他社ソフトからのデータ移行を40,000円からのオプションとしており、件数によって金額が変わると書かれています。総額は、月額だけでなく端末の追加やデータのオプションを含めて5年分に直して比べます。料金の見方は整備ソフトの料金・費用相場に、乗り換えの手順は整備システムの乗り換えとデータ移行にまとめています。
1. 無料版で1週間、実際の伝票を入力する
自社の伝票の形に合うか、入力が続けられるかを確かめます。
2. 足りない機能を書き出す
車検の案内、同時入力、作業点数、記録簿など、困った点を一覧にします。
3. データの書き出しを試す
顧客と車両をCSVで出せるかを、移る前に一度試します。
4. 有料版や他社の見積りを取る
足りない機能を含めた条件で、5年分の総額を出してもらいます。
5. 締めを1回通してから切り替える
月末の締めと請求書の発行を新しいソフトで通したら、旧ソフトを止めます。
見積書や請求書のテンプレートを無料で探している場合は、請求書テンプレートの作り方と見積書テンプレートの作り方で、エクセルで作るときの項目を説明しています。
全40製品の整備システム比較表を無料でダウンロード
無料版で足りるか、有料に移るならどの製品が候補になるかを、工場の規模と業務の範囲をお聞きして一緒に整理します。比較表の40製品の情報をもとに、データの移し方も含めてご案内します。
自動車整備ソフトの無料版に関するよくある質問
- ずっと無料で使える自動車整備ソフトはありますか?
- あります。たとえばCarRideは、基本料金0円の無料版を公式サイトで案内しています。無料版で使える機能は基本機能(一部を除く)で、対応端末はパソコンとタブレット、サポートは電話、画面共有、チャット、操作マニュアルと書かれています。どの機能が対象外かは公式サイトと実際の画面で確かめてください。
- 体験版と無料版はどう違いますか?
- 体験版は期間を区切って有料の製品を試すもので、期間が終わると購入や契約が必要になります。Car Store System Cloudは全機能を30日間、ABACUS カーショップ PROは30日間、スマートカーディーラーは7日間試せると公式に書かれています。無料版は期間の区切りがなく、機能や対応端末に制限がある形が一般的です。
- 無料の整備ソフトでインボイス制度に対応できますか?
- 製品によります。インボイス制度は2023年10月1日に始まり、適格請求書には登録番号や税率ごとの消費税額などの記載が必要です。使う予定の無料版や体験版が、請求書にこれらを印字できるかを公式の記載と実際の帳票で確かめてください。日本カーネットの比較表では、インボイスに○が付いた製品は40製品中24製品です。
- 無料ソフトから有料の整備ソフトにデータを移せますか?
- 無料ソフト側に顧客や車両のデータを書き出す機能があるかで決まります。CarRideは各種データのCSV出力と、解約時のデータ抽出が無料であることを公式に記載しています。出力できないソフトでは、乗り換えのときに顧客と車両を手で入力し直すことになるため、使い始める前に確かめておきます。
- 見積書や請求書のテンプレートだけで整備の事務は回りますか?
- 月に数十枚の見積書と請求書を作るだけなら、テンプレートで回ることもあります。ただし車検の満了日から案内先を抜き出す、整備の履歴を車両ごとにたどる、といった作業は表計算では手間が増えます。無料で使える帳票テンプレートは姉妹サイトの整備ソフト無料ガイドで紹介しています。
- 整備システムと車両販売システムは、まとめて選んだほうがよいですか?
- 車検・点検の入庫と中古車・新車の販売を両方行う工場では、自動車整備システム(自動車整備ソフト)と車両販売システム(車販ソフト)が同じ顧客データを使えるかを確かめると二重入力が減ります。整備システム 比較や整備ソフト おすすめの情報を見るときは、整備ソフト 安いかどうかだけでなく、整備システム リースなし(月払)で始められるかも確認してください。
参考にした一次情報
この記事は次の一次情報をもとに作成しています(2026年10月確認)。無料の範囲や価格は変わることがあるため、最新の情報は各社の公式サイトで確かめてください。
- CarRide 料金プラン:https://car-ride.net/
- ファイブ Car Store System Cloud:https://tomods-car.jp/
- イオンソフトウェア ABACUS カーショップ PRO:https://www.ion-sw.co.jp/view-cs.htm
- ティーケーシステム 価格表:https://tk-system.jp/hp/price.php
- ビ・ブライト スマートカーディーラー 無料ダウンロード:https://www.smart-jp.biz/download.html
- 国税庁 特集 インボイス制度:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice.htm
- 国土交通省 電子車検証特設サイト:https://www.denshishakensho-portal.mlit.go.jp/
- エールシステム 「UNIPro2」サービス提供終了のお知らせ:https://www.ailesys.co.jp/archives/10477
全40製品の整備システム比較表(無料)
提供形態・契約形態・最低契約期間・データ移行など、整備ソフト選びで確認すべき項目を1つの表にまとめました。自社に合うかは専門家に無料で相談できます。
比較表をダウンロード(無料)専門家に無料で相談する








